泰日文化倶楽部
吉川先生の
徒然なるままに...
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死刑囚の句作
2010/07/29(Thu) 07:55:57
昨日、行きつけの喫茶店に入ると、大きなテーブルの真ん中に飾られた百合の花が芳しい香りを放っていた。夕刊を読もうとすると、トップが死刑執行に関する記事であったので、複雑な思いがした。
『禅語百選』の中で、著者である松原泰道氏は北山河(きた さんが)という大阪の俳人のことを紹介している。山河氏は10年間にわたり死刑囚に俳句を教えたが、明日がわからぬ死刑囚の句作への精進ぶりと、街の人の想像もできぬ秀作が生れるのに感嘆したとのこと。
「夜の蝿 追えば独房 広すぎる」
この句を評して、山河氏は、「狭い独房を広くした彼の心に頭が下がり、感に堪えかねて泣いた」そうである。松原氏も、「心にかかるものがありながら、なお心の寛さを身につけた処刑前の罪人の作を知って、私も深く感動しました」と書いてある。
それにしても、<夜の蝿>とは、一体、何を暗喩しているのであろうか。
(c)2002-2010 Keiko Yoshikawa
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